先日、友人(♀)がSNSにこんなことを載せていた。
この友人は冬にもSNS上で、クリスマス期間限定の恋人を募集していた過去がある。
その時も複数の男性から応募があったようで、その中から一人を選んで期間限定の恋愛を謳歌していたようだ。
そして、今回は夏限定。。。
言うなれば、「期間限定の付き合い」だ。
なぜ彼女は、わざわざ「期間限定の付き合い」を選んだのであろうか?
通常の彼氏募集ではダメだったのか?
この友人以外にも「期間限定の付き合い」をしている、又はした経験がある人は大勢いるだろう。
そこで今回は、この期間限定の付き合いというテーマについて語ってみることにする。
期間限定の付き合い。3つのメリットとは?
この友人(♀)曰く、SNSにて期間限定の彼氏を募集した背景は、3つのメリットがあるからだと言う。
では、それはどんなものか?
次からその「期間限定の付き合い」の3つのメリットについて見ていこう。
世間体を繕う事が出来る
日本ではクリスマスや夏など、特定のシーズンに恋人がいないとダメだという雰囲気がある。
イブの夜に一人で過ごそうものなら・・・
という非常に強いマウントにさらされる。
クリスマスは恋人と過ごすもの。
このメディアと国民を総動員した激しい同調圧力に抗うには、相当に鍛え抜かれた精神力が必要になる。
そのため、期間限定の恋人は嵐が過ぎるまでのシェルターの役割を果たすことが出来るのだ。
期間限定のの付き合いは「世間体を取り繕う」という点では、非常に優れた方法と言えるだろう。
倦怠期がない
恋人同士であれば、必ず訪れる倦怠期。
この倦怠期がきっかけで、別れに至るカップルは星の数程存在する。
せっかく付き合って、良い思い出を作っても、この倦怠期によるケンカやすれ違いが原因で別れてしまう。
人の記憶は、楽しかった事よりも、嫌だった事や苦しかった事の方が記憶に残りやすい。
だからこそ、倦怠期によるケンカやすれ違いで別れてしまえば、その交際すべてが悪い思い出として捉えられやすいのだ。
しかし、「期間限定の付き合い」であれば、倦怠期に陥る可能性は圧倒的に少なくなる。
別れた後でも、その交際が良い思い出として残りやすい。
そのため、期間限定の付き合いは、円満退社ならぬ円満破局が可能なのだ。
別れても後腐れない
カップルが別れた後に、元の関係に戻れたり、以前の様に仲良く話をしたり出来るケースは、非常に少ない。
お互いすれ違っても目も合わせなかったり、会話をすることもない場合がほとんどだ。
中には、嫌いを超えて憎悪なんてケースもある。
しかも、2人が同じ職場やクラスであれば、周囲にも気を使わせることにもなってしまう。
しかし、「期間限定の付き合い」ならば、予め交際期限が決まっているので、別れた後でも元の関係に戻りやすい。
終わりがわかっているからこそ、最後まで上手くいく関係と言えるだろう。
期間限定の付き合いを選ぶ人の心理とは?
先に述べたように、「期間限定の付き合い」には、3つのメリットがある。
2.倦怠期がない
3.別れても後腐れがない
友人もこのメリットを理解した上で、SNS上でカレシの募集をしていた。
では、この「期間限定の付き合い」を選ぶ人の心理とはどのようなものなのだろうか?
それを理解するヒントは、恋愛についての捉え方にある。
多くの人にとって「付き合う」事の目的とは、自分で選んだ人と長期間に渡って関係を築き、様々な経験を通して、喜怒哀楽を共にし、お互いを深く知ることにある。
この様な気持ちがあるからこそ、優先順位も「相手>自分」になりやすい。
一方「期間限定の付き合い」は、「相手と深く向き合う」と言うより、相手と「もっと気軽に恋愛を楽しみたい」と言うのが根底にある。
あくまでも刹那的で、「楽」を求めるので、相手のためというより、「自分自身のための恋愛」になりがちだ。
言うなれば、「長い付き合い」を求める人は、恋愛を様々なものを与えてくれる資産と考えるのに対して、「期間限定の付き合い」を求める人は、恋愛を一時的な寂しさを埋め合わせたり、世間体を取り繕うための消耗品と考えているのだ。
これは、どちらが良い悪いではなく、価値観の違いに他ならない。
恋愛をどう捉えるかの違いだ。
恋愛とは?:お互いに様々な経験を与えてくれる資産
優先順位:相手
■期間限定の付き合い
恋愛とは?:一時的な寂しさを埋め合わせたり、世間体を取り繕うための消耗品
優先順位:自分
期間限定の付き合いで不幸になる人
つまり、お互いが割り切って、「期間限定の付き合い」を選ぶなら良いが、
と思っている人が、「期間限定の付き合い」を選ぶと必ず不幸になる。
例えば、もうすぐ転勤や留学などが控えていて・・・
と言ってくる相手がいたら注意が必要だろう。
お互いが割り切って付き合えるなら良いが、どちら一方が「通常の交際」を求めるならば、その価値観の違いに苦しむだけになる。
「通常の交際を求める人」と「期間限定の交際を求める人」は、水と油の様に分かり合えることはないのだ。
期間限定の付き合いはアリか?ナシか?
中国では、正月の帰郷時に恋人をレンタルする人が多い。
その理由は、正月に実家に帰ると、親・親戚から・・・
と一斉射撃を食らうため、それらを黙らすために実家帰省中のみの彼氏/彼女をレンタルするのだ。
この中国のレンタル恋人は、あくまで仮であって、「期間限定の付き合い」と、「世間体を取り繕う」という点では同じであろう。
また、パパ活(のパパの方)やキャバクラ、ホストにハマる人は、一時的な寂しさを埋め合わせるために、これらを利用する。
一時的な寂しさを埋める点で「期間限定の付き合い」と通ずるものがある。
つまり、結局のところ「期間限定の付き合い」の本質は、疑似恋愛に他ならない。
恋愛は、「相手と深く向き合う」故に生じる様々な摩擦がある。
それが原因でケンカ、時には苦しい思いもし、最悪の場合は別れに発展する場合もあるだろう。
しかしながら、その過程で得た「相手と深く向き合う」という経験は、その後の(異性に限らず)人間関係の形成や人生に大きな影響を与えてくれる。
確かに「期間限定の付き合い」は、お手軽だし、傷つくことも少ない。
だが、「相手と深く向き合う」という貴重な経験を放棄しているとも言えるのだ。
「期間限定の付き合い」は、テレビのバラエティー番組やゲームを楽しむこと、一方で「通常の交際」は難解な本を読むことに非常に良く似ている。
毎日、バラエティー番組を見て、ゲームをしている人。
毎日、本を読んでいる人。
10年後、二人の間に大きな差が出来るのは、誰にでも理解できるだろう。
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