国際恋愛。それは生まれた育った文化や価値観、言語など様々な違いを超越して、互いを思いやる。恋愛の中で最も難易度の高いものである。by Johnny
そんな半ば無理ゲーとも言える国際恋愛をすると、日本人同士の恋愛では表面化しなかった数々のクリア困難な悩みが現れる。
交際相手の国によって、その悩みも多種多様だ。
前回は、3人と計5年の国際恋愛の経験がある自分が、男目線での国際恋愛の出会いについて語ってみた。
今回はその第2弾として、国際恋愛あるあるの悩みと外国人であるパートナーとどうすれば上手くやっていけるかについて、このJohnnyが攻略法を伝授しよう。
目次
国際恋愛あるある5つの悩み
恋愛に悩みは付きものだ。
その悩みは、日本人同士の恋愛でも異国同士の国際恋愛でも共通なものもたくさんある。
しかし、異文化で育ったもの同士の国際恋愛の悩みは、日本人同士の恋愛の時とは比較にならないくらい大きなものになる。
そんな国際恋愛のあるあるな悩みとは一体どのようなものだろうか?
次から自分の経験を踏まえて、国際恋愛あるあるの悩みを5つ紹介していこう。
悩み1 価値観や考え方の違い
国際恋愛で一番苦労する悩みが、パートナーとの「価値観や考え方の違い」になる。
もちろん、日本人同士でも個々の「価値観や考え方の違い」はあるが、国際恋愛においては、その比ではない。
例えば、日本では人前でゲップをするのは超絶失礼に値するが、台湾人の(元)彼女は人前でも平気でゲップをする。
また、中国人は愛国心が強い人が多いと言われるが、自分の中国人(元)彼女も例外ではない。
日本人は自国が見下されたり、馬鹿にされても苦笑いを浮かべるだけの人も多いが、中国人はそうではない。烈火のごとく怒り狂う人が多く、中国を侮辱する発言したドルガバがフルボッコにされたのを覚えている人も多いだろう。
自分の彼女も、トランプがHuawei(ファーウェイ)をイジメようものなら・・・
日本がアメリカ様のHuawei制裁に続けば・・・
この様に日本人にはちょっと想像できないくらいの愛国心を発揮する。
国際恋愛におけるパートナーとの価値観や考え方の違い。
このギャップの悩みとどの様に折り合いを付けていくかが、国際恋愛を長続きさせていく秘訣になる。
悩み2 食文化の違い
食文化の違いも大きな悩みの1つ。
自分の場合は、相手が中華圏出身だったため、食の好みの違いはそこまで大きくなかった。
強いて言うなら、日本人があまり食べない「鳯爪」と呼ばれる鶏の足を食べる習慣があったくらいだ。
だが、自分の海外の友人の中には、ベジタリアンやヴィーガン、または宗教上の理由で特定の食べ物を口にできない人達がいる。
彼らと一緒に食事に行くときは、やはり気を使うが、それでもたまになら問題はない。
しかし、国際恋愛のような四六時中一緒にいる関係になると、食事は1日3度、毎日続く。
宗教上の理由で、牛肉が食べれないパートナーに向かって・・・
などど妥協をお願いすることもできない。
パートナーが日本の食文化とはかけ離れた地域の出身の場合、食に対する好みの違いや宗教上の価値観にどう対処するか?
この食文化に対する悩みも国際恋愛の大きな壁の1つである。
悩み3 言葉の壁
国際恋愛において言葉の壁も大きな悩みとなる人も少なくない。
自分の場合は台湾人の(元)彼女とは英語、中国人の(元)彼女とは日本語7割、中国語(普通語)3割で会話をしていた。(※会話が日本語か中国語どちらになるかは、彼女の気分次第)
そして、現在の香港人彼女は、日本語検定1級を持っており、自分が彼女の母国語である広東語をほとんど話せないため、ほぼ100%日本語で会話をしている。
そのため、言葉の壁を感じることはほとんどない。
国際恋愛の場合、このようにどちらか一方がパートナーの母国語をネイティブ並みに話せれば、言葉の壁で悩むこともないだろう。(公平性という観点から見ればフェアじゃないが。。)
一方で、台湾人の(元)彼女とはお互いの第二外国語である英語で会話をしていた。
しかし、第二外国語だとお互い「言いたいこと30%オフ」といった感じになり、もどかしさを感じることも多々ある。
だが、自分の友人でスペイン人と国際恋愛をして、結婚まで至った日本人女性がいる。
パートナーとの会話は100%日本語らしいが、彼女いわく・・・
このように言葉の壁を上手く乗り越えている人も、自分の周りにはたくさんいるので、パートナーの協力や捉え方次第で何とでもなるようだ。
悩み4 相手の家族との付き合い
国際恋愛をしている人の中には、相手の家族との距離感に悩みを抱える人も多い。
日本の場合、良くも悪くも家族とは一定の距離感を置く。
家族の時間より仕事が優先だったり、実家を出た後、両親に仕送りをしたり一緒に住む人も多くはない。
だが、海外の多くの人は家族との絆を何よりも大事にし、その思いは日本人の想像のはるか上をいく。
例えば、フィリピン人女性を妻に持つ日本人の知り合いは、フィリピンに住む義両親に毎月10万円程の仕送りを送っている。
その義両親の懐事情はわからないが、フィリピンではお金を持ってる人がお金に困っている家族に融通するという文化がある。
この価値観を日本人が理解するのは非常に難しく、
このように解釈してしまう日本人も少なくない。
また、ここ香港では両親の世話をするのは子供の義務という考えがあり、多くの社会人が定年退職後の親に小遣いとしてお金を渡している。
その額は平均6,000香港ドル(約8万3000円)とも言われる。※香港永明金融調べ
このように決して貧しいという理由だけでなく、家族は助け合うもの、子が親の面倒を見るものという道徳観念からお金を送るケースも多い。
このような習慣や文化を日本人が完全に理解するのは難しく、相手の家族との付き合いに悩んでいる人も多いようだ。
悩み5 周囲の反応
日本国内で国際恋愛をしている場合、友人や親などの周囲の反応も大きな悩みとなる。
日本で働いていた頃、英語力の磨くためにフィリピンに短期留学する同僚がいた。その同僚に向かって他の同僚が吐いたセリフが・・・
日本で彼女出来なくても、フィリピンだったら余裕でしょ?という小馬鹿にした発言。
このように、「アジアの国々は格下」「日本はみんなが住みたがる憧れの国」と言う意識は、多くの日本人の中に未だに根深く残る。
このような日本人の時代錯誤の意識の中で、欧米人の白人以外のパートナーを持つ人は偏見に悩まされることもあるだろう。
日本人と結婚すると、中国の親戚が乗り込んでくるなんて、いつの時代常識引っ張ってるんだろう? あと家族に仕送りもしない。家が持ち家な分、もしかしたら俺より安定してるよ、月の両親。
— 井上純一(希有馬) (@KEUMAYA) September 29, 2010
もちろん、欧米人の白人と付き合っている人に悩みがないわけではない。
欧米人の白人と付き合っていると・・・
このような根拠のないステレオタイプで非難されることもある。
結局、国際恋愛はマイノリティ(少数派)であるため、誰と付き合っていようと外野はうるさい。
出る杭は打たれると思って、外野の雑音を気にしない図太さも国際恋愛では要求されるのだ。
国際恋愛が上手くいく3つのコツ
ここまで、国際恋愛のあるあるの悩みを紹介してきたが、それらの悩みを克服し、国際恋愛で良い関係を築き上げて行くには、結局どうすれば良いのだろうか?
ここからは、国際恋愛において、お互い関係を良い関係を築き上げていくためのコツを自分の経験から紹介しよう。
その1 共通のルールを作る
日本人同士の交際であれば、「空気を読む」文化、つまり「言わなくても伝わる」というハイコンテクスト文化(※「以心伝心」で意思伝達が行われる傾向が強い文化のこと)のため、思っていることや相手にして欲しいことを口に出さなくても伝わる。
だが異文化同士の国際恋愛においては、そうは行かない。
中国人の(元)彼女は、思ったことをはっきりと主張するため、付き合い始めの頃は、歴史や政治、宗教の話で喧嘩することが度々あった。
そのため、自分達の中で下記のことを共通のルールとして明文化することにした。
・歴史、政治、宗教の話はしない
自分が中国人彼女と付き合っている上で、あるルールがあって・・・
・お互いの国の悪口を言わない
・歴史、政治、宗教の話はしないこれはロシア×ドイツのカップルも同じルールを作っていたし、国際恋愛だけじゃなくて、海外の人と円滑な人間関係を構築していく上で意識したいもの。
— Johnny@世界のどっか (@ucango_anywhere) July 2, 2019
例えば、自分の香港に対する考え方は・・・
一方で彼女は・・・
このような考え方の違いがあるので、お互いが決めたルールに則って、政治的な話はしないように努めていた。
自分達の場合は、歴史、政治の話にフォーカスしているが、これはお互いの連絡頻度だったり、愛情表現だったり何でも良い。
国際恋愛においては「口に出さなくても伝わる」というのは一切期待せず、お互いの関係を上手くやって行くルール作りが大事なのだ。
その2 連絡はマメに、愛情表現はストレートに
日本人は、個人の時間や空間を尊重し「他人との距離感」を大事にする。
また、空気を読む文化、つまり「言わなくても伝わる」という前提でコミュニケーションがなされる。
そのため、海外の人と比較すると、日本人は例え恋人同士であっても連絡頻度や愛情表現は圧倒的に少ない。
この日本人の恋愛傾向について、香港人の彼女に言わせると・・・
ブラジル人の友人に言わせると・・・
同様に欧米人は恋人と数ヶ月一緒にバカンスに行くし、韓国のカップルは1日100通以上のメールをやり取りする。
国際恋愛において、日本人流のコミュニケーションは通用しないと言っていいだろう。
自分の場合、台湾人の彼女とは遠距離だったため、毎日Skypeのテレビ電話で連絡を取り、たわいもない話から、一緒に映画を見たり、アプリを使って一緒にゲームをしたりしていた。
また、知り合いのアメリカ人とフィリピン人のカップルは、毎日Skypeで日常を共有することで、3年の遠距離を経て、めでたくゴールインしている。
このように、ここ数年の技術進歩のおかげで、アプリを使って恋人同士は、いつでもどこでも、しかも無料でお互いコミュニケーションを取れるようになった。
もはや日本人は、国際恋愛において、マメな連絡とストレートな愛情表現から逃げることは出来ないのである。
その3 ホーム側のサポートは徹底的に
国際恋愛が上手くいくコツの最後は、ホーム側のサポートだ。
国際恋愛の場合、遠距離を除いて、どちらか一方の母国に住むケースが多い。
つまり、カップルの片方は外国に住むということになる。
生まれ育った国を出て、言語や生活習慣などが大きく違う海外に住むというのは、些細なことでもストレスになることが多い。
母国に住む方が、これくらい大丈夫だろうと思っていても、本人にとっては大きな負担になっていることが多々ある。
自分も海外で暮らして行く上で、行政の手続きや家探し、銀行口座開設など彼女にたくさん助けられた。
特に日本の場合、外国人というだけで、正当な理由なく口座を作らせない、家を貸さないなど他国では見られないような差別がたくさんある。(※もちろん、当の日本人達には差別という認識はないが・・・)
マイノリティーであるパートナーをできる限りサポートして行くのも、国際恋愛で必須のことと言えよう。
最後に
2回に渡って送ってきた男目線で送る国際恋愛。
残念ながら、海外諸国に比べ、日本ではまだまだ国際恋愛は色眼鏡で見られてしまう。
付き合う人種によって、ランク付けされたりステレオタイプで見られることも多い。
海外の国際恋愛カップルを見ていると、もちろんそれぞれに悩みがあるが、日本ほど世間の雑音に振り回されることがないように思える。
自分の好きになった人が、たまたま違う国籍だっただけ。
そんな態度で、周りの人達も外国人としてではなく「一人の人間」として見ている。
自分達は日本×香港の国際恋愛だ。
ここ香港では、そのことに対して偏見や色眼鏡で見られることは決してない。
だが、もしいつの日か日本で暮らすことになった場合・・・
その時までに、日本が人種や国籍で人をカテゴライズすることなく、国際恋愛に偏見や打算がない国に少しでもなっていたらいいなと思っていたりするのだ。
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