入籍して、半年が経った。
30代半ばで入籍し、周囲と比較して遅咲きの結婚生活だが、なんとか上手くやっている。
そんな中、日本にいる友人達は一足先にあるブームを迎えていた。
それは「離婚」ブームだ。
ブームと言うのも変だが、InstagramやTwitterなどのSNSのタイムラインに・・・
という報告がちょくちょく出てくるようになったのだ。
そんな友人達が増え始め、今までには経験したことがないような、少し複雑で何とも言えない距離感を感じるようになった。
「リコカツ」というドラマが流行ったように、最近では離婚に対するイメージや敷居も確かに大きく変化。
離婚を公にしやすい環境になってきたと言えるだろう。
そのせいか、周囲には離婚までいかなくても、別居、家庭内別居、家庭内不和等々、
という離婚予備軍も十指に余る程、存在する。
では何故、我々がご祝儀3万円まで払ってお祝いをしたのに、彼らは離婚していくのだろうか?
そんな周囲の離婚及び離婚予備軍の夫婦を見てみると、どの夫婦にもある1つの共通点が浮かび上がってくる。
それは、結婚前に「同棲を経験していない」ということだ。
同棲をせず、入籍後、初めて二人暮らしを始める。
そんな人達ばかりなのだ。
では、結婚前に同棲をした方がいいのだろうか?
同棲を経験したカップルの離婚率は上昇するという実験結果もあるらしい。
そこで、今回は結婚する前に同棲をするべきか否かについて書いてみよう。
結婚への高い期待と焦りが引き起こす離婚
結婚する前に同棲をするべきか否か。
それを考える前に、まず離婚に至る夫婦の原因を考えてみる。
政府統計によると、離婚率が一番高い年齢層は男女共に30~34歳という。
これは入籍後、早い段階で離婚する夫婦が多いことを示唆しており、
と結婚を後悔するパターンが最も多いということだ。
では、何故結婚したことを後悔するのだろうか?
それには大きく2つの理由がある。
その1 周囲の入籍に焦って結婚
周囲の離婚及び離婚予備群を見渡すと、一番多いのがこの理由だ。
日本では、いい歳をした大人が独身でいると何か問題があるように扱われ、「既婚>独身」という価値観も根強く存在している。
そのため、多くの人が婚活などに参加して、必死にパートナー探しをしている。
だが本来、結婚とは好きな人と一緒になる手段であって目的ではない。
しかし、日本では「結婚して当たり前」という同調圧力から、多くの人にとって結婚が目的となってしまっているのだ。
手段ではなく目的となった結婚生活が長く続くはずもないだろう。
パートナーと一緒にいたいからではなく、世間体のための取り繕った結婚。
そんな「半偽造結婚」と言っても過言ではないものが、上手くいくはずがないのだ。
その2 結婚に対する理想がすごく高い
多くの人は結婚する前に、何人かの異性と付き合うと思う。
そして、その多くが長くても数年で交際が終わりを迎え、また新しい異性と付き合う。
そんなサイクルを複数回重ねた後に、結婚する相手を選択。
だが、そんな別れと出会いを繰り返してきているのに、何故か結婚すると「永遠が約束された」かのように勘違いしてしまう人がいるのだ。
きっとマリッジハイになってしまう人は、こんな人だろう。
そして、実際の結婚生活の中で・・・
と感じてしまい、離婚を考える。
結婚も交際も結局は、ひとりの人ととことん向き合う点で本質は変わらない。
結婚は、永遠が約束される魔法のようなものではないのだ。
以上のように離婚理由は、人それぞれあれど、大きく分ければ2つに大別できる。
・周囲の入籍に焦って結婚
・結婚に対する理想がすごく高い
周囲の友人が結婚して、自分だけ取り残されていく焦燥感による間違った相手選び。
例え無難な相手を選んでも、自身の結婚への高い期待が引き起こす現実とのギャップ。
では、これらを解消するためには、どうすればいいのだろうか?
同棲は結婚生活の準備
離婚原因で一番多いのは、結婚への高い期待と焦りが引き起こす、
という後悔だ。
では、後悔をしないためにはどうすればいいのだろうか?
それこそ、「同棲」が一番良い方法になる。
同棲をすれば、お互いの素や生活習慣などが見えてくるし、なによりお互いを知る機会が増える。
結婚とは、ステータスではなく生活環境なのだ。
一緒に生活して見なければ、お互い会うのは週何回かのデートだけ。着飾った部分しか見せ合わない。
そこで結婚などすれば、ギャンブルのようなものだ。
同棲は結婚への高い期待と現実とのギャップを埋め、焦ってまで結婚するべきかという冷却期間を与えてくれる。
結婚生活はマラソンのようなもの。
あのイチローも中田英寿も、そして古くは孫氏も準備の大切さを説いている。
きちんとウォーミングアップをしなければ、怪我をして走れなくなる。
そう。同棲とは結婚生活へのウォーミングアップなのだ。
同棲すると離婚率が上がるは嘘!?
海外の実験やアンケートで、「同棲すると離婚率が上がる」というのをしばし見ることがある。
ネットで検索すると、そのアンケートや実験を根拠として、
と言い切っているブログやネット記事ばかりが目に付く。
しかし、ちょっと待って欲しい。
これらの実験やアンケートの結果は、「同棲すると離婚率が上がる」という科学的根拠を示したものは一切ない。
海外の有名大学の実験結果だとしても、科学的根拠がわかっていないし、海外の結果がそのまま日本に当てはまるかは甚だ疑問だ。
また、日本のアンケート結果で「同棲すると離婚率が上がる」と訴えるものもあるが、アンケートであれば恣意的に数字が作れてしまう。
普通は、同棲することで、事前にお互いの生活感や素の部分が知れ、離婚率が下がると考えられる。
だからこそ、単純に・・・
という結果だと、
と驚きがなく、誰からも注目されなくなってしまうのだ。
意外な結果だからこそ注目される訳で、そのために数字を恣意的に操作する可能性は十分ある。
その証拠に「同棲すると離婚率が上がる」と宣うネット記事やブログは、その理由を以下の様に説明している。
同棲しなくても、結婚すれば自分の時間が少なくなるし、「自分の時間が少なくなる」ことと「浮気」の因果関係が不明だ。。。
新婚生活に新鮮味がなくなるのは、時間の問題であって「離婚率の上昇」とは結びつかない。。。
では結婚生活では、悪いことは発生しないのか???
この様に、どのブログもネット記事も「同棲すると離婚率が上がる理由」を論理的に説明出来ているものは皆無に等しい。
と思考停止したものばかりなのだ。
この実験の被験者は?
アンケートはどのような方法で?
世代は偏っていないか?男女比は?
「海外の実験の結果」と引用するならば、少なくともその原文まで読みに行くべきだろう。
何事も・・・
と思考停止になっている人には、十分気を付けた方がいい。
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