海外で仕事をして見たい。けど、その一歩が中々踏み出せない。そんな人は多いと思う。自分もかつてはそうだった。
そんな人が少しでも海外生活をイメージできる様に、今回は現地での給与や生活費を赤裸々に語ってみようと思う。
決して自慢できる生活や給与ではないが、匿名でブログを書いている訳だし、誰かの役に立てるのならば良しとしよう。
まずは筆者、Johnny (ジョニー)のスペック
大学:Marchレベルの大学の経済学部
※現役生より3年遅れ・元引きこもりニート
資格:
TOIEC840
簿記2級
ラオスで取った象使いの免許
職歴:
日本 → 経営企画という名の雑用をして、深夜に帰る。
シンガポール → 経営企画という名の雑用をして、定時に帰る。
香港 → 経営企画という名の雑用をして、定時に帰る。
この他にも経理やマーケティングもやっていたが、主に経営企画畑を歩んできた。コミ症なので、営業は経験したことがない。
詳しい経歴はこちらを見て欲しい。
海外就職・現地採用の給与を大公開!
いよいよ海外就職・現地採用の給与の発表だ。
ボーナス:60,000香港ドル(約90万円)
→年収:420,000香港ドル(約630万円)
香港にはMPFと呼ばれている確定拠出型の年金制度があり、毎月給与の5パーセントが積立金として引かれて振り込まれるため、実際の手取りは約41万円ほどになる。
この積立金は会社も毎月5%負担してくれるので、自分の分と合わせて給与の10%が年金として毎月積み立てられていく。
通常は、65歳まで積み立てたお金を引き出すことは出来ないが、外国人が香港を離れる場合のみ、積み立ててきた分を満額、引き出すことができる。
自分の給与で例えると、毎月3,000香港ドル(約4.5万円)が積み立てられ、1年で香港を離れると仮定すると36,000香港ドル(約54万円)を受け取ることができるのだ。
そして、なんと言っても香港で生活する上で、一番のメリットは税金だ。詳しくは次の項で述べるが、香港の税金は日本のそれと大きく違う。
日本の給与と比較すると、30代前半でこの額面の給与は何も特筆したものではないだろう。
しかし、手取りで比較すると香港で働く大きなメリットが浮き彫りになってくる。
こんなに安い!香港の税金
香港の税金は日本の源泉徴収と違い、一年に1度、自分自身で税務局に申告し、支払う制度になっている。
税率はその年度によって変わり、政府の財政に余裕がある場合、税率が低くなることもある。
税務局のサイトで、自分の税金を計算できるようになっているので、自分の給与で当てはめて計算してみると・・・。
1年間で支払わなければならない税金は、わずか8,100香港ドル(約12万円)。税率は、なんとたったの2%だ。
つまり、1年間の手取り年収は日本円換算すると約618万(額面で約630万円)になり、これは日本の年収800万円(独身の場合)の手取りに相当する。
これらの税金は日本の所得税にあたり、日本の健康保険料にあたるものは香港では存在しない。そのため、医療費は日本と比較すると高額になる。
福利厚生の一環として、医療保険に加入している会社もあるが、個人で医療保険に加入している人も多い。
病院とあまり縁のない若いうちであれば、低税率の香港で働く方が有利と言えるだろう。
生活費はいくらかかる?世界一高い香港の家賃
税金が安いのは理解できたと思う。次は生活費だ。
どこの国でも、生活費の中で家賃が一番コストがかかるが、香港はその中でも格段に高い。香港の家賃は世界一高いと言われている。
・家賃 13,000(約19.5万円)
・食費 2,700(約4万円)
・交際費 1,000(約1.5万円)
・交通費 520(約8千円)
・電気代 300(約5千円)
・インターネット 220(約3千円)
・携帯電話 220(約3千円)
・その他 500(約8千円)
合計 18,460(約28万円)
家賃 13,000香港ドル(約19.5万円)
香港の家賃は世界一高いと言われており、生活費の7割が家賃となっている。賃貸だったら同じ広さの間取りでも東京の2倍以上、場所によっては3倍の価格になるところもある。
もちろん、立地や階層、築年数によって価格は変わるが、香港島のビジネス街から30分圏内であれば、200〜300スクエアフィート(18.5〜28平方メートル)で、月額13,000香港ドル(約19.5万円)ほどだ。
この家賃の高さに、現地の香港人も非常に頭を悩ませており、結婚しても家賃が高くて払えず、親と同居という夫婦も少なくない。1人暮らしの香港人というのはまず聞かない。
そのため、自分の周りの外国人の友人は、ルームシェアをしているケースも多い。
食費 2,700香港ドル(約4万円)
香港の食品は輸入品が多く、日本より2〜3割ほど高い。日系スーパー以外で売られているもの以外は品質もイマイチと言った印象だ。
外食も家賃の高騰に伴い、毎年値上げしている店も少なくない。人口密度が高い香港では、食事時はどこの店も混んでいて並ぶのは必須となる。
交通費 520香港ドル(約8千円)
香港では自宅から会社までの交通費の支給というものがない。そのため、職場までの費用は自費となる。
香港は総じて物価は高いが、交通機関の値段だけは安い。フェリーやトラムは2〜3香港ドル(約30〜40円)で乗ることが出来るし、MTRと呼ばれる地下鉄も香港の最北端からオフィス街に中環(セントラル)まで通ったとしても、片道最大27香港ドル(約385円)だ。
光熱費 300香港ドル(約5千円)
電気代は夏場での計算で、エアコンの影響により高くなっているが、冬はこの半額で済む。
水道代は非常に安い。一定基準の使用量を越えなければ料金はかからない仕組みとなっている。自分はこの基準使用量を越えたことがないので、実はこれまで水道料金を払ったことは一度もない。
余談だが、トイレの水は海水を利用しているため、時々、潮の香りがする。もちろん、シャワーや水道水は海水ではなく、中国本土から供給されている水を利用している。
通信費 440香港ドル(約7千円)
インターネット回線や携帯電話は日本と比較して非常に安い。それぞれ2年契約で220香港ドル(約3千円)程度で契約できる。
携帯電話は、この値段で月間12GBのデータ容量がある。インターネット回線も携帯電話も日本と変わらない速度で利用できるのが嬉しい。
日本と同様に2年契約が一般的。しかし、解約による違約金は発生しないが、解約時に利用期間が2年を経過していなければ、2年までの残りの月数の月額料金を全て支払わなければならない。そのため、場合によっては日本の解約金より高くなることもある。
最後に
これまでに紹介した様に、香港は給与が高いだけでなく、有給休暇は全消化、仕事は定時上がりが基本だ。みんなが語学、エクササイズ、副業、恋人とのデート等、思い思いのアフター5を過ごしている。
また、国際都市で外国人も多く、英語も良く通じる。一度カフェに入れば、そこで聞こえてくるのは、中国語や英語だけでなく、スペイン語、フランス語、ロシア語、韓国語。様々な言語が入り乱れ、国際色豊かなのが肌で実感できる。
日本と比較すると医療費や住居が高いのが難点だが、病院とは縁があまりない若いうちならば、香港で新たな挑戦をするのも良い選択肢だと思う。
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