海外の新聞を見ていてるとしばしば、日本のブラック企業で働く従業員の自殺に関する記事を目にする。
最近ではNHKや電通が話題になっていたりと、日本人が思っている以上に、海外の人は日本のブラック企業に興味を持っているようだ。
先日、そんな日本の労働文化に興味を持っている友人から、日本のブラック企業をテーマにした映画があるので観に行こうと誘われた。
そこでドイツ人、香港人、中国人、そして自分(日本人)の4名でブラック企業をテーマにした邦画を観に行くこととなったのだ。
海外の人たちも日本のブラック企業に興味津々!?
誘われた映画の題名は「ちょっと今から仕事やめてくる(英題:To Each His Own)」
英語の題名の”To Each His Own”は「人の好みや生き方は様々」とでも訳せようか。
日本ではそれほど流行らなかったみたいだが、こちらでは平日の夜に見に行ったにも関わらず、映画館の席はほぼ埋まっていた。
映画の中に登場する会社は、毎朝のラジオ体操から始まり、社訓の唱和、怒声や罵倒によるパワハラ、過剰なノルマによる従業員同士の足の引っ張り合い、深夜までに及ぶサービス残業や休日出勤。
もはや外国人にとって、このようなブラック企業の労働環境は、彼らの想像の斜め上をいくネタでしかない。日本人では絶対笑いが起きないシーンで爆笑の渦に包まれていた。
さすがの日本人の自分でも「ラジオ体操」や「社訓の唱和」は平成の今、存在しないだろうと思っていたが、ネットで調べてみると意外と多くの会社で未だに行われているようだ。
日本にいた頃は割と今風のIT企業で働いていたので、「社訓の唱和」などは映画や漫画の世界だと思っていたから、日本人である自分でさえ正直驚いた。
ブラック企業の海外の反応!海外の友人達と日本のブラック企業について語ってみた。
映画を見たあとみんなでカフェで(ブラックではない)コーヒーを飲みながら、映画の感想を語り合うことにした。それぞれの感想もお国柄を反映していて面白い。
※あくまで一個人の感想で国を代表するものではありません。
※写真はイメージです。
残業について
パワハラについて
日本のブラック企業についての疑問
最後に
すべての日本企業が映画に出てくるようなブラック企業と思われるのは不本意だが、このような企業が確かに日本に存在するということを海外の友人に知ってもらい、有意義な議論のきっかけになったという点では見て良かった映画だった。
その中でも海外の友人達が一様に理解できなかったのが、日本人の「会社を辞める」という選択への躊躇だ。
時代に合わない新卒一括採用。
社歴が長い=有能という評価の年功序列制度。
転職に対するネガティブなイメージ。
採用や出世に要求される会社への忠誠心。
未だに会社を辞めることへの「甘え」や「逃げ」というレッテルを張る日本社会。
様々な複合的要因で日本人は、自分の働く会社が劣悪な労働環境でもしがみ付かなければならない。
そして、日本人が会社を辞めれない理由は、これらの労働環境の特殊性もあるが、日本人の「苦労は買ってでもしろ」「世間様に顔向けできない」等に代表されるような苦労を賞賛する価値観と常に周りにばかりを気にする思考回路にも問題があると感じている。
仕事を辞めたら・・・
周りに迷惑をかける?
次の職が見つかるか不安?
世間体が悪い?
せっかく苦労して入社したのにもったいない?
逃げてる?
甘えてる?
楽してる?
これらの日本人の心理は、どれだけ説明しても「仕事は人生のほんの一部」という、ある意味割り切った考え方を持つ海外の友人達には理解不能のようだ。
「人生は楽しむためにあるもの。そんな人生において苦労は最小限でいいし、周りにどう思われるかは関係なく自分がしたいことするべき」
これが今回一緒に映画を見た、海外の友人達の共通の意見だった。
もう21世紀。いかに日本人の労働観が思考停止していて、今の時代にそぐわないかは日本の外から見たら明白。
「もういい加減、日本人達は自分で自分の首を絞めるような生き方を辞めて、楽に生きたらいいんじゃない?」
そう思いながら、夜10時のガラガラの地下鉄に乗り、家路を急ぐのだった。
海外でもやばいブラック企業とかありますよね
ただ最低賃金切ってるとかはブラックっていうよりも犯罪企業な気がしますけど
自営業社長に「失敗してんじゃねーよ!この野郎!もっと平常心でリラックスしろバカヤロー!殺すぞこの野郎!落ち着け!コノヤロー!」と言われた事ある。
平常心を保てないのはおまいさんのせいなんだが(笑)
あと最近TVで観た一斉唱和スローガンで「部下に好かれているというその傲慢!」と言うのがあった。
上記のロジックは理解していても行動や理解が伴っていない者を戒めるスローガンなんだろう。
スローガンも時代によって変わるのか。
でも、ブラック上司は自分が嫌われてるとは微塵も思わないんだろうな。
日本にはゆとり教育よりも客観性やディベート力を養う教育が必要だと思う。
今どき社訓唱えてるような糞企業はさっさと潰れた方がいい。そんなもの唱えないと仕事ができないとか思ってる時点でその会社のレベルが知れるというもんだ。
そんなことをしている暇があったら少しでも効率的に利益を上げる方法を考えたほうがいいと思うのは俺だけか?社訓唱和などいつまでも変われない日本の象徴、糞喰らえだな
働いたら負けかなと思ってる を思い出した。ブラックで働いたら負けだと思う