先日、大学時代の後輩♀の結婚式があり、一時帰国をして参加してきた。
この友人は旦那さんと婚活アプリで知り合い、すぐに意気投合し、出会って半年で結婚。
しかし、結婚式での2人の馴れ初めエピソードを紹介する時、司会のお姉さんはこう言い放った。
知人というのは婚活アプリのことを言っているのだろうか?
皆の前で擬人化されてしまった婚活アプリ。
まるで後ろめたいことでもしたかのように、隠蔽される婚活アプリ上での出会い。
と言う訳で今回は、結婚式で出会いの馴れ初めを紹介する時、ネットや婚活アプリだとひた隠す日本人の習慣に一石を投じたい。
結婚式で馴れ初めを紹介する時、ネットや婚活アプリだとひた隠す日本人
今回は大学時代のサークルの後輩の結婚式だったが、サークルの他の女性メンバーも強か(したかに)にパートナーを探し、既に結婚しているものが多い。
そんな彼女たちの結婚式にも参加をしたが、今回と同じように結婚式で馴れ初めを紹介する時、かなり事実が歪曲されていた。
以下、例を挙げてみる。
合コンや街コンは、まだオブラードに包んでいる感があるが、ナンパはもはや原型をとどめていない。
また、別の後輩♀のD子は中学の時に付き合って、高校の時に別れた元彼がいる。
その彼と28歳の時に偶然再開し、1年後に結婚。
しかし、彼女の結婚式の時には・・・
「高校の時に別れ、28歳までの空白の10年間」は紹介されず、あたかも中学時代からずっと付き合っているかの様な体(てい)で馴れ初めが紹介されていた。
このように日本では「出会い」はなるべく自然な形で、出来るだけロマンチックなものではなければならないという信仰がある。
自分から能動的に出会いを求める合コン、街コン、アプリやネットは世間様に公表できない!
そんな空気感は確かに存在するのだ。
増えるネットやアプリの出会いからの結婚
著名な経済雑誌「The Economist」によると、米国におけるネットでのパートナーとの出会いは2010年の時点で2割を超える。
19年時点では、既に米国におけるネットでのパートナー探しは、一番メジャーな方法といってもいいだろう。
女性への制限が厳しい中東の国、サウジアラビアでも、出会い系アプリで婚活をする女性が増えているらしい。
サウジアラビア出身の友人曰く、
現在、自分が拠点を置いている香港や中国でも、電車内などで、結婚を前提とした出会い系アプリの広告を頻繁に目にすることがある。
この様に、近年、世界的にネットでの出会いからの結婚に至る人が増えているのだ。
日本での正式な統計データはないが、ネットの出会いからの結婚は10人に1人とも言われている。
街コンや婚活パーティーなども合わせると、結婚に至る出会いはこの10年で、大きく様変わりしたと言えるだろう。
ネットやアプリでの出会いはいかがわしい?
先ほど、ネットの出会いからの結婚の数について「日本での正式な統計データはない」と言ったが、これが日本におけるネットやアプリでの出会いの偏見を如実に示しているのではないだろうか?
「正式な統計データがない」のでなく、「正確な統計データが取れない」と言った方が正しいだろう。
日本では、結婚式における馴れ初めの紹介で、街コンや合コン、アプリやネットがきっかけで出会った場合、言葉を上手く変えて誤魔化される様に、何か後ろめたい気持ちにさせる空気感がある。
街コンや合コンでの出会いは、同世代の友人には言えるが、年配の人には言えない。アプリやネットでの出会いは、同世代の友人にも言えないという人も多いと思う。
クラスや職場での自然な出会い > 街コンや合コンでの能動的な出会い > ネットやアプリでのオンライン上での出会い
この様に、日本では「出会い」に関しても、目に見えない序列が確かに存在するのだ。
自然な出会い?そんなものは時代と共に変わる!
街コンや合コン、アプリやSNSなどのネットでの出会いは、ここ10年くらいで増えた新しい出会い方だ。
しかし、出会いに限らずだが、新しいものや価値観に対して、「前例がない」として否定的なことを言う人間は必ず存在する。
結婚式における馴れ初めの紹介で、街コンや合コン、アプリやネットなどが隠されるのは、この様な新しいものや価値観を無条件に否定する層に配慮してのことだろう。
しかし、時代の変化を読めない人間に、そこまで気を使う必要があるのだろうか?
昔の様に親戚や上司が紹介してくれるお見合いも減り、会社に長時間拘束される生活で、出会いの場が大きく減った現代。
そんな中で街コンや合コン、アプリやネットなどは非常に合理的な出会い方だ。
いかがわしいことをしている訳でもない。
後ろめたいことをしている訳でもない。
しかし、堂々と言うことができない。
海外で長く生活をしていて、この様なところが日本と海外では大きく異なるところだなと感じてる。
日本の結婚式では馴れ初めがネットや合コンだと上手く誤魔化される。
と🇺🇸の友人に話したら・・・
自然な出会い?そんなものは時代と共に変わる!
後ろめたいことをしてないなら堂々とするべき!
「ネットの出会いはけしからん!」とのたまう時代錯誤の人間に気を使う必要はない!
とのことです
— Johnny@世界のどっか (@ucango_anywhere) 2019年3月28日
そう。時代の変化についていけず、価値観をアップデートできない人間に気を使う必要はない。
結婚したいパートナーを見つける出会いの方法に、優劣も序列も存在しないのだ。
先日、香港の街中を歩いていたら、興味深い英語の文章が書かれているTシャツを着ている人とすれ違った。
I don’t live my life to please everyone, I don’t care what anyone thinks, If you don’t like me, don’t talk to me. Problem Solved.(みんなのご機嫌を取るために生きているんじゃないし、他人がどう思うと関係ない。もし自分のことが嫌いなら、話しかけないで。それで問題ないでしょ?)
いかがわしいことをしている訳でも、後ろめたいことをしている訳でもないなら堂々としているべきだ。
みんなのご機嫌なんて取る必要はない。
こう言う人間がいたら・・・
と言えるくらいの気概も、今の日本人には必要なのではないだろうか?
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