自分はここ香港で、現地の女性と同棲していることは、以前にも触れた。
所謂、国際恋愛だ。
そして、この度兼ねてから恐れていた事が現実となってしまう。
それは「彼女の両親への挨拶」だ。
結婚も視野に同棲しているので、避けては通れない道だと思っていたが、ついにこの時が来てしまった。
今までも彼女から度々・・・
と催促されていたが、上手く誤魔化して、彼女の両親と会うのは避けていた。
それには大きな理由がある。
それは自分達が「国際恋愛(日本-香港)カップル」というだけでなく、12歳も離れた「年の差カップル」でもあるからだ。
「娘の結婚相手に望まない条件」ランキング・TOP3(当社調べ)である、
・外国人
・おじさん
・無職
という条件のうち、2つも存在する訳あり物件。
そんな自分を彼女の両親は、快く受け入れてくれるのだろうか?
そこで、今回は国際恋愛カップルである自分達が、如何に「相手の親への挨拶」という試練を乗り越えたかを語っていこう。
国際恋愛を両親に反対されないために
香港は国際金融都市として名を馳せ、外国人も多く暮らしている。
1997年まで英国が統治していた影響で、欧米式の教育が持ち込まれてはいるものの、当の香港の人達は、特に「結婚」となると保守的な考え方を持つ人が多い。
個人的な感想になるが、「国際結婚」や「年の差婚」についての、親世代の拒否反応率は日本のそれとほとんど変わらないと思われる。
つまり、国際金融都市だからと言って、「多様性」という甘い言葉に期待して「年の差」や「国際恋愛」といった異端児を受け入れてもらうのは甘いということなのだ。
自分もこの事には、かねてから不安に思っており・・・
と言うと、彼女も・・・
というありさまだった。
とはいえ、日本も香港も結婚は「家と家がするもの」という考え方が根強い。
だからこそ、相手の両親に認めてもらうために最善の努力は尽くしたい。
そのためには、どうすれば良いのか?
2人で出した答えは、顔合わせの日までに最善の「準備」をする事だった。
かつて、あのイチローや中田英寿も、そして古くは孫氏も試合や戦のための「準備」の大切さを説いている。
では、彼女の両親に挨拶するまでに、自分達が行った「準備」とは何か?
国際恋愛カップルが両親への挨拶で必要な5つの準備
「国際恋愛」でかつ「年の差恋愛」という娘を持つ親としては、受け入れるのに躊躇する2大条件。
そう考えた自分達が行ったものが、これから述べる5つの「準備」だ。
まさに「人事を尽くして天命を待つ」。
では、その5つの「準備」とは、どの様なものか?
次から詳しく説明していこう。
1.事前に根回し!自分の情報を相手にインプット
一番重要な「準備」は、両親に会う前に、彼女を通じて自分の情報を相手に知ってもらう事と考えた。
ビジネスマン風に言うと、所謂「根回し」だ。
普通、相手の両親は「彼氏が挨拶に来る」と聞けば、娘と同世代の同じ国籍の男がやってくると思うだろう。
そこに外国人だったり・・・
娘と年の離れたおじさんだったり・・・
この様な人が来てしまったら、彼女の両親はビックリしてしまう訳だ。
だからこそ、心の準備をしてもらうために、ネガティブな情報を含めて事前に伝えておく必要があると考えた。
彼女を通じて、自分の情報を開示しておくことが、実際会った時とのギャップを最小限に止める効果があるのだ。
これは自分の努力というよりも、彼女の根回し力によるところが大きい。
しかし、デキる上司は部下の根回しに抜群なフォローをする如く、彼氏側のフォローも忘れてはならない。
ネガティブな情報をさらけ出して、両親の期待値を上げない。
これが国際恋愛では、特に重要なポイントなのだ。
2.相手を徹底的にリサーチ
かの中国の偉人、孫子はこう言った。
意味:敵の実力をしっかりと把握し、自分自身のことを良く理解していれば、何度戦っても負けることはない。
そう。戦において何よりも大事なのは、まず相手を知ること。
彼女を通じて、両親の性格や特徴を把握することが大切となる。
ちょくちょく、こう彼女に問いただし、両親の情報を集めていったのだ。
そんな中で、彼女のお母さんは少々潔癖症で、実家では「外から持ち込んだバッグや鞄などは、家の中に持ち込まず、玄関に置く」というルールが存在していたことがわかった。
もしこの事をを知らずに鞄をリビングまで持ちこんでいたら、彼女のお母さんに良い印象は与えられなかっただろう。
各家庭には、その家独特なルールが存在する場合が多い。
「郷に入れば郷に従え」
しかし、その郷の風俗や習慣を知らなければ、従うことすら出来ないのだ。
3.相手の好みのお土産を持参
相手と信頼関係を築く一番の方法。
それは「ギブ」だ。
「キブ&テイク」ではなく、「相手が欲しいもの」「して欲しいこと」を察知し与える。
・・・と言うような事が、サラリーマン向けの自己啓発書によく書かれている。
そのため、彼女に両親が何が欲しいか調査を依頼。
だが、ここで1つ想定していなかった事態が起こる。
日本人的感覚で言うと、この様な場面は「バレない様に」「さりげなく」聞き出すのが鉄則だ。
しかし、彼女は香港人。
その様な日本人的感覚を持ち合わせている訳はなく・・・
と結果的には、日本のウイスキーをプレゼントし喜ばれたのだが、この様な感覚のズレは国際恋愛には付き物だと実感。
流行りのスイーツや自分の地元の有名なお菓子も良いが、やはり相手の好みをリサーチし、それをプレゼントするのが一番好印象を与えられるのだ。
4.挨拶を徹底的に練習
国際恋愛カップルの壁の1つに言語がある。
相手と両親の母国語が話せるのなら良いが、話せないならば、挨拶のみでも、その国の言葉でした方が印象はぐっと違ってくる。
そのため、自分も彼女に挨拶の言葉、発音等をレクチャーしてもらいながら必死に覚えた。
母国語で話せば、彼女の両親からは・・・
と思ってもらえるだろう。
5.彼女の意見を参考に当日の服装をチョイス
彼女の両親のことを一番知っているのは、他ならぬ彼女自身だ。
当日、どの様な服装が良いか、両親ウケするものを彼女に一任。
結果、黒のタートルネックにデニム、スニーカーと言うスティーブ・ジョブズの様な出立になってしまったが、両親の初挨拶と言えども香港ではこの様なラフな格好で良いらしい。
日本では、「彼女の両親 挨拶 服装」でググると・・・
と自称・マナー講師が「常識」という名の錦の御旗を掲げて、スーツ着用を強制する記事がたくさん出てくる。
しかし、国際恋愛であれば、相手の常識も違う。
と聞くと・・・
ビジネスでもないのにスーツを着ていくのは、頭がおかしい人と思われると彼女は失笑。
この様に、両親の挨拶時の服装への考え方は、国はもちろん、地方や家などでも異なるので、彼女側の価値観、考え方に合わせるのが最良の方法なのだ。
いざ!国際恋愛カップルが両親に挨拶!
彼女の実家で両親に会う約束の日は、30度を超える暑さ。
汗ダラダラで挨拶するのは、第一印象として良くないので、
汗をかかない様に、携帯扇風機や制汗グッズをフル装備。
初めこそ、お互いぎこちなかったものの、幸いにも彼女の両親は、好意的に自分を受け入れてくれて「国際恋愛」や「年の差」に反対している様子はなかった。
後からわかったことなのだが、食事中に自分が彼女の皿に料理を取り分ける姿を見て・・・
と好印象だったと聞いた。
価値観は国ではなく、人それぞれなので、「国際恋愛」を認めてもらう正しい方法は、正直なところわからない。
ただ、大切に育てた娘が遠い異国の地に行ってしまったり、年の離れた男と結婚して苦労する事を心配する親の気持ちは共通のものがあると思う。
それを払拭するために・・・
きちんとした仕事、
誠実さと清潔感、
そして最善の「準備」。
これらがあれば、「国際恋愛」もきっと受け入れてもらえるだろう。
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